ともそだち通信10月号

【ともそだちキャンプ報告特集】

8月4日~6日  わくわくキャンプ(低学年中心)
9月14日~16日 フレンドシップキャンプ(5年生以上)

 今年も、ともそだちプラネットでは、夏から秋にかけて2回の2泊3日のキャンプに出かけました。放課後デイでキャンプ??という疑問もありましたが、キャンプは、お家の重力から離れて、先生や友だちという家族以外の人と生活することで、子どもたちが自分の力に気づき、なりたい自分をさがせるチャンスです。また、自分の事を自分でやることや、友だちとの関り方を体験の中で学ぶチャンスでもあります。そんな熱い願いと遊び心をもって計画したキャンプには、2回とも約10名の子どもたちが参加しました。森の中の整った施設で、リズムよく生活する清々しさと、日常では味わえない自然体験の楽しさを充分に感じることができたキャンプでした。

ともそだちキャンプ第1弾は 望月少年の家 わくわくキャンプ

 小学校2年生から6年生までの12名が参加した8月4日(土)~6日(月)のわくわくキャンプは、家族と離れてのお泊りは初体験という子どもたちが約半数、残りは昨年に引き続き参加の子どもたちというメンバーでした。初体験組は子どもたちもお家の方たちもドキドキだった様子ですが、2回目の子どもたちとお家の方たちは「全然心配していません!」と妙に安心されて、わくわくしている様子でした。望月少年の家はこじんまりした施設ですが、森や池やグラウンドや体育館もあり、色々なプログラムができる場所でした。お部屋は、2段ベッドの6人部屋で、子どもたちは大喜び。「憧れの(?)2段ベッドの上の段に寝る!!絶対上!」と主張し、自力で布団を運びシーツをかけてご満悦だった子もいたようです。ベッドという自分の空間があったことで安心できたのか、毎回の着替えや持ち物準備も自分で何とかしようとがんばる姿がありました。
 1日目は、お弁当を食べてから森探検に出かけました。鯉が泳ぐ池の周りを歩き、丸太の一本橋を一人ずつ慎重に渡り、深い森を歩きました。キノコを見つけたり、小川を見つけたりしながら、友だちの様子を感じ合う時間です。声をかけあって、励ましたりふざけたりしながら、少しずつ友だちのことがわかってきます。探検が終わるとおやつを食べて、次は森の中での目黒先生の運動教室!でした。マットやフラフープを使って体を動かし、最後は定番の組体操技です。全員が倒立、肩車のトンボ技に挑戦し成功しました。まるで、どこかの体操教室の合宿のようでした。
 夜になったら、夜の森を探検し流れ星をさがして1日目は終了。夕ご飯は食堂で、他の宿泊の人たちと一緒に食べました。まだ箸を持つことが難しい子や、フォークを持ちながら手で食べてしまう子たちは、この3日間は練習です。お風呂は露天風呂の様な丸いお風呂に入り、歯みがきをしておやすみなさい。
 2日目は、朝から鯉の池でカヌーです。なんと、ここのカヌーは全部一人乗りで、いずみ湖のカヌーよりも不安定でした。でも、ここは4年以上もカヌー遊びをしている私たち。名前を呼ばれると、みんなドキドキしながらもカヌーに乗り込みます。初体験の子も、友だちが乗っている様子を見て、意外に抵抗なく乗ります。結果、全員が一人乗りカヌーを漕いでいました。カヌーの後は野外クッキングで、牛乳パックで焼き上げるホットドッグをまるで工作教室の様に作り、担当の子が全員分の焼きそばをおいしく焼いてくれて、いただきま~す♪みんな食欲旺盛で、冷やしキュウリもプチトマトもすべての食材をたいらげました。午後は夕立がザーザー降ってきたので急遽、森の工作にプログラム変更しました。望月少年の家では、色々な種類の木切れや、木の実や枝等を自由に使わせてもらえるので、一人ひとりが独創的な作品に仕上がりました。キャンプファイヤーの頃には雨が上がり、キャンプファイヤーと花火を楽しみ「もう、明日はキャンプ終っちゃうのか~。めっちゃ楽しい!もっといたいよ」と言いながら部屋に帰り、みんなでお風呂。「お家に帰りたい」とは誰も言わず、わくわくステーションのお泊り版がとても心地よい様子でした。3日目は、前日、雨でできなかった森のアスレチックで、谷を越える長いターザンロープや、ロングブランコに挑戦し笑顔いっぱいでした。最後は、スイカ割りをして、ひえひえのスイカを食べてキャンプは終了しました。猛暑の中でしたが、元気に仲良く、みんなで遊び、共同生活ができたキャンプになりました。

ともそだちキャンプ第2弾は高遠青少年自然の家!

 そして、9月14日(土)~16日(月)は、ともそだちキャンプの第2弾として高遠青少年自然の家に行ってきました!今回のキャンプは高学年が対象です。小学校5年生以上の9名が参加しました。今回のキャンプスケジュールは右の通りです。
 このキャンプで大切にしたことは、「自分で考える機会」を増やしたこと。スケジュールの中で子どもたちが自分で選択しながら活動に参加できるように自由度の高いプログラムを組みました。1日目の森の探検では、大まかなルートを示し、自分のやり方で進むことにしました。子どもたちは、「濡れても良いから川に沿って行ってみよう。」と言ったり、「虫を探しながら行く。」と言ったりしながら自分のやり方を自分で考え、進んでいきました。また、2日目のハイキングでは、険しい尾根を歩くサバイバルチームと森の中を歩くアドベンチャーチームに分かれて行いましたが、そこでも自分で考えてどちらのチームに入るのか選択するようにしました。サバイバルチームはおよそ2時間半、途中の素晴らしい景色を眺め、「自然の中を歩くっていいね。」と大自然の良さを言葉にしながら上り下りのある傾斜を歩き続け、見事に全員がゴールしました。また、アドベンチャーチームはウォークラリーでミッションを解決しながら森の中を歩き、野外炊飯で火を起こしてフランクフルトを焼き、リヤカーで薪を運んで夜のキャンプファイヤーのやぐらを組みました。このように、自分で考え、選択して行動することを取り入れることで、自分の決めたことをやりきる達成感、充実感をたくさん味わうことができました。
 しかし、キャンプは集団生活です。自分で自分のやりたいことを選択することだけが考えることではありません。当然、「やりたいこと」と「やらなきゃいけないこと」の区別も大切にしました。高遠青少年自然の家では、朝の7時と夕方の5時に宿泊者全員が集まる「集いの時間」があります。そこで、体操をしたり、自分たちの団体の紹介をしたりします。この時間は、全宿泊者が集まる機会ですから自分勝手はできません。静かに並ぶ、話を聞くことなど全体を考えた行動が求められます。また、その他にもみんなで行うキャンプファイヤーや清掃なども自分のことだけでなく、みんなのことを考えて行動する力が大切になります。楽しむ時は存分に楽しんで、みんなでやる時は協力してやる、このことを何度もみんなに伝えました。メリハリをもって行動すること、周りのことを考えて行動することを少しずつ意識できるようになってほしいと願っているからです。3日間の生活の中で、繰り返し話をしていくことで、少しずつ意識できるようになってきました。
 もちろん楽しむときは全力で楽しみました。自由遊びでは、自分のやりたいことを夢中で楽しむ時間としました。虫取り、川遊び、キャンプファイヤー準備など多岐にわたる要望でしたが、スタッフ総出で子どもたちのやりたいことを支え、終わった時には本当に満足そうな表情でした。
 キャンプファイヤーでは、自分たちでトーチを作り、全員でトーチを持って点火しました。みんなでパプリカの歌を歌ったり、USAのダンスやゲームをしたりして楽しむことができました。静かに炎を見つめながら一人ひとりがキャンプの思い出を語り合う姿は、とてもしっとりとした雰囲気でキャンプの最後を惜しむような素敵な時間でした。そんな2泊3日のキャンプでしたが、最後の退所式では、職員が何も言わなくとも全員がとても立派な態度で臨むことができました。静かに話を聞き、感想を発表する場面では自ら手を挙げ積極的に発言する子どもたちの姿に驚きました。このキャンプを通して自分で考え、体験してきたことが退所式の姿に繋がったのだろうなと感じました。このキャンプでの経験をこれからの生活にいかしていけるように子どもたちの成長を支えていきたいと思います。

1日目 2日目 3日目
① 開所式・施設案内
② 昼食
③ 森の探検
④ プラネタリウム
⑤ 入浴・夕食
⑥ 花火
⑦ 就寝
① 朝の集い
② 朝食
③ ハイキング
④ 野外炊飯
⑤ 休憩
⑥ キャンプファイヤー準備
⑦ 自由遊び
⑧ 夕べの集い
⑨ 入浴・夕食
⑩ キャンプファイヤー
⑪ 就寝
① 朝の集い
② 朝食
③ 清掃
④ 森の工作体験
⑤ 退所式

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です