ともそだち通信1月号

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

障害のある方たちが「自分らしく輝いて生きること」「労働により社会を支えること」、そして障がいのある方たちが主体となって「共生社会を具体化すること」をミッションとして昨年の4月に「グラン・ジュテあい工房」が誕生しました。B型(正式には就労継続支援B型)の事業所として様々な生産活動を行っています。今回ははた織りを中心とした生産活動についてご紹介します。

【はた織りとスマホケース】

2019年に自立訓練を行う「未来カレッジウィリッシュ」での活動として始まったはた織りは、大阪に本部のある「SAORI織り」をベースにしています。この織りは様々な色や素材の糸を自由に選び感性の赴くままに織り上げるというもので、固定観念にとらわれない魅力あふれる布ができ上がっていきます。
一昨年の1月には個性的な織り布や、織り布を使って仕立てたポーチやバックなどの小物や、絵画や書道などをたくさんの方に見ていただこうと「作品展」を行いました。
その作品展ではた織りの実演を見ていた方が「今織っているその布で私のスマホのケースを作ってもらえないか」とおっしゃられ、それに応えて作った物がスマホケースの第1号でした。さらに縫製担当の職員が使ってみました。「全面が織り布でできている物も素敵だけれど、裏面は服とこすれてしまう」「ポケットがあるともっと便利」「紐(ショルダー)は既製品ではなく自分たちで作れないか」…など様々な意見や要望をもとに改良を加えて作られたのが現在のスマホケースです。ベースの帆布も最初は生なり(白色)だけでしたが、紺やグレーの3種類に増えました。

【マフラーの見本づくり】

昨年の3月にはニットデザイナーの伴慎太郎さんという方がはた織りを見に来られました。その時に「毛糸でマフラーの見本を織ることはできませんか?」とご提案をいただき、毛糸でマフラーの見本を織ることへの挑戦を始めました。毛糸はふんわりと柔らかいので糸の間を開けて織らなくてはなりません。つい今までのように「トントン」と間を詰めて織りたくなりますが、それでは固い布になってしまいます。最初は新しい織り方に切り替えることが難しく苦労しました。まだまだ試行錯誤の面もありますが、だいぶ毛糸を織ることにも慣れて風合いの良い布が織れるようになってきています。

【駄菓子屋オープン】

昨年の秋からは駄菓子屋もオープンしました。きっかけは放課後等デイサービスのムーンショットステーションの子どもたちが開いた駄菓子屋のイベントで、それを引継いで毎日開店しています。学校から帰った子どもたちが、お金を握りしめて買い物に来てくれたり、「懐かしい」と言って店をのぞいてくれたりするご高齢のお客様がいらっしゃいます。また高齢者の施設に出張販売に出かけるようになり、利用者のメンバーはとても張り切っています。
「グラン・ジュテあい工房」は昨年スタートしたばかりで手探り状態でしたが、だんだん方向が見えてきました。2年目を迎える今年はさらに共生社会の実現に向けて取り組んでいきたいと思っています。

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