ともそだち通信2月号

冬から春へ・・・節をつくる日々を過ごしています

2月のはじめにドカ雪が降りました。大人は大慌てで雪かきに追われ、車の運転にドキドキ緊張していましたが子どもたちは元気いっぱいです。雪遊び用のウエアーが入った大きな荷物を抱えて下校してくるなり「先生、雪だよ!雪遊びしようよ!!」と目を輝かせています。放課後の短い時間でしたが、近くの駐車場で雪に埋もれて大はしゃぎで遊びました。

ともそだちプラネットの放課後デイでは、新年の恒例行事として書初めとだるま作りを行っています。
書初めは、「今年一年、自分が大切にしていきたいことば」を考え、発表し合い大きな紙に書いて縁取りをして飾ります。発達に課題のある子どもたちはことばの発達がゆっくりで、特に最近は、過激なことばやゲームの世界のことばは知っていても、自分を励ましたり他者と上手に関わったりすることばを知らない子どもたちが多くなってきました。
書初めの行事は、一年に一度の自分へのことばのプレゼントの時間と考えて、ホワイトボードいっぱいに大切にしたいことばを出し合って選んでいます。2月中にお家に持ち帰りますので飾ってあげて下さい。
だるま作りでは、今年は自分用の小だるまと各事業所や商店街のお店に飾ってもらう大きなだるまを作っています。新聞紙を丸めてお花紙を糊で貼って仕上げていきます。新聞紙を丸めることやそれをだるまの形に整えていくことが作業課題ですが、少々いびつな方が味があって楽しいだるまができるので、子どもたちはできばえを心配することなく自分のだるまを作ることができています。赤いだるまは家内安全、黄色いだるまは金運、青いだるまは学業…と色の意味合いも考えています。
そして大きいだるまは商店街のお世話になっているお店への贈り物なのでより丁寧に作り、ニスも塗って仕上げに照光寺さんに祈祷していただいてお届けします。まだ制作途中ですがゆっくり作り上げたいと思います。また、2月3日には、午前中は恵方巻の巻きずしを作り、午後は成田山蓮華不道明院の節分祭に参加させてもらいました。昨年のだるまを奉納し、護摩炊きの供養にも参列し、最後は福豆まきで一般の方たちに混ざって豆を拾いました。昨年から参加させてもらっていますが、住職様のお経や参集された方々の念仏の中に身を置いて護摩炊きの火を見つめる時間は、人知を超えた不思議な体験で、子どもたちも職員も神妙な面持ちです。大勢の中で窮屈な姿勢で座り、列に並んで護摩炊きの供養を受けます。前の人の様子を見ながら、お坊さんたちの端的な援助を受けながら、子どもたちは上手にお堂を巡ることができていました。初めてのことは苦手で…とよく言われますが、「ともそだちのみんなと一緒にまったく知らなかったことができた!」という体験の積み重ねが自信になり、たくましく育っていってくれるだろうと期待しています。
最後の福豆まきでは本気で拾う大人たちに交り、拾えた子も拾えなかった子もいましたが、みんな清々しい表情で帰路につきました。遅まきながら、2月中の活動で福豆まきをやっていこうと思います。

冬から春へと季節の分かれ目、年度の節目です。いよいよ小学校、中学校、高校の卒業を迎える子どもたちもいます。日々の中で節をつくり、大きな人生の節目をつけていくということは、忙しい時代、日常の中で忘れられつつあることかもしれません。新春の行事は、子どもたちにこういったことの大切さを伝える機会であるとともに、職員も心新たに物事に向き合う機会になっていると感じています。
春休みまで約一か月。そして3月20日(祝)はともそだち卒業式です。成長を確かめながら過ごす月日にしたいと思います。

(ともそだちセンター長 福田)

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